特集 検体検査のポイントとピットフォール 診察室にこの1冊
B.確定診断に用いる検査
12.間質性肺炎マーカー(KL-6,SP-D,SP-A)[生化学的検査]
大西 広志
1
,
横山 彰仁
1
1高知大学医学部呼吸器・アレルギー内科学
pp.225-228
発行日 2025年3月24日
Published Date 2025/3/24
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001263
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Summary
1.KL-6,SP-Dは,間質性肺炎の診断および活動性の評価に有用な血清マーカーである.
2.血清KL-6,SP-Dがカットオフ値の約2倍以上高値例では,予後不良の場合があり慎重に経過を追う必要がある.
3.血清マーカーが著明に高値の場合には,肺胞蛋白症の可能性を考慮する必要がある.
4.血清マーカーの季節性変動がある場合には,過敏性肺炎の可能性がある.
5.KL-6,SP-A,SP-Dは間質性肺炎以外にも非小細胞肺癌で増加し,KL-6は乳癌,膵癌,卵巣癌で,サーファクタント蛋白は細菌性肺炎や腎不全や心不全でも上昇することがある.

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