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特集 最近のトピックス Clinical Dermatology 2001
3 新しい検査法と診断法
KL−6と膠原病に伴う間質性肺炎
Clinical significance of serum KL-6 levels in interstitial pneumonia associated with collagen diseases
佐藤 伸一
1
Shinichi SATO
1
1金沢大学医学部皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Kanazawa University School of Medicine
キーワード:
KL−6
,
全身性強皮症
,
皮膚筋炎/多発性筋炎
,
間質性肺炎
Keyword:
KL−6
,
全身性強皮症
,
皮膚筋炎/多発性筋炎
,
間質性肺炎
pp.77-82
発行日 2001年4月15日
Published Date 2001/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903548
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血清KL−6値は間質性肺疾患に特異性が高い血清学的な指標として報告されてきた.さらにKL−6値は間質性肺疾患の診断のみならず,活動性を表す指標としても有用であることが指摘されている.KL−6値は膠原病に伴う問質性肺炎でも上昇することが従来より報告されてきたが,その臨床的な意義については十分評価されていなかった.最近KL−6測定に保険が適川となったことから,膠原病に伴う肺病変におけるKL−6値の臨床的評価が報告されつつある.KL−6値は全身性強皮症の問質性肺炎の重症度の指標となることが明らかにされたが,活動性との関連については,活動性の定義が明らかでないことよりいまだコンセンサスは得られていない.一方,皮膚筋炎/多発性筋炎においては,KL−6値は間質性肺炎の重症度および活動性の指標となることが示唆されているが,急性間質性肺炎の早期のマーカーとなるかどうかについては今後の課題である.
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