Japanese
English
特集 気管支喘息とその周辺
シックハウス症候群と喘息
Sick House Syndrome and Bronchial Asthma
馬島 徹
1
,
岩田 俊夫
1
Toro Majima
1
,
Toshio Iwata
1
1日本大学医学部第一内科
1First Department of Internal Medicine, Nihon University School of Medicine
pp.561-566
発行日 2001年6月15日
Published Date 2001/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902300
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
シックハウス症候群(Sick House Syndrome;以下SHS)は住居が原因となって現れる愁訴や疾病の総称である.1970年代より欧米各地のいわゆる省エネビルで,ビルの所有者のみならず居住者から眩量,吐き気,頭痛,平衡感覚の失調,眼・鼻・咽喉痛,粘膜や皮膚の乾燥感,咳,喘鳴などの呼吸器系の諸症状を訴える苦情がみられるようになり,州や国レベルでも問題となり,これらがSick Building Syndromeと提唱されるようになった.Sick House Syndromeはこれから派生した和製英語と思われる.近年,わが国においてもSHSが社会的にも問題となり注目をあびている.
本稿においては,SHSの病態と呼吸器疾患との関連,特に気管支喘息との関わりについて述べる.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.