Japanese
English
症例報告
シックハウス症候群の1例
A case of sick-house syndrome
小林 康隆
1
,
中田 良子
1
,
上出 良一
1
Yasutaka KOBAYASHI
1
,
Yoshiko NAKADA
1
,
Ryoichi KAMIDE
1
1東京慈恵会医科大学皮膚科学講座
1Department of Dermatology, The Jikei University School of Medicine
キーワード:
シックハウス症候群
,
化学物質過敏症
,
イミダクロプリド
Keyword:
シックハウス症候群
,
化学物質過敏症
,
イミダクロプリド
pp.693-696
発行日 2001年8月1日
Published Date 2001/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903664
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50歳,女性.2000年3月26日,シロアリ駆除のため業者が床下にハチクサンFL®(イミダクロプリド)を撒布し,換気ファンも設置した.同日より,起居している1階室内に刺激臭を感じ,3日後より顔面から前胸部にかけて境界不明瞭なびまん性淡紅色斑,眼瞼の腫脹が生じ,心悸亢進や不安感が強く,4月7日に当科を紹介受診,一般検査にて異常を認めず,使用したシロアリ駆除剤,ホルマリン,ケーソンCGのパッチテストは48時間後,72時間後ともに陰性.心理的な面を含めた治療を行い,また実家で過ごすなど,シロアリ駆除剤との接触を断つことにより症状は軽快.1か月後,シロアリ駆除剤の異臭はほとんど消失し,心悸亢進,紅斑は消失した.以上より,シロアリ駆除剤によるシックハウス症候群と診断した.
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