Japanese
English
特集 インフルエンザウイルス感染
インフルエンザの疫学とウイルス概論
Outline of Influenza Epidemiology and Influenza Viruses
清水 一史
1
,
浅井 芳人
1
Kazufumi Shimizu
1
,
Yoshito Asai
1
1日本大学医学部免疫学微生物学
1Department of Immunology and Microbiology, Nihon University School of Medicine
pp.1089-1095
発行日 2000年11月15日
Published Date 2000/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404902183
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
インフルエンザは毎年のように流行がみられ,時に世界的大流行が起こる.飛沫感染により伝播し,わが国においては結核に並んで罹患率の最も高い伝染病である.この疫病の特徴は一度罹患した人が3,4年のうちに再度罹患することである.このようなウイルス病はインフルエンザの他にはみられない.これはウイルスが粒子表面の抗原性を変えた子孫を生み出し,その中から免疫の圧力を逃れて流行を引き継ぐものが出現するからである.すでに多くのインフルエンザウイルスの遺伝子構造が解明されており,このウイルスのユニークな疫学的な特色が遺伝子レベルで理解されつつある.本稿ではインフルエンザの疫学とインフルエンザウイルスの特徴を概説する.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.