特集 医療・福祉施設における感染制御と臨床検査
各論
2.微生物別の種類別にみた施設内感染制御
4) ウイルス インフルエンザウイルス
川名 明彦
1
Akihiko KAWANA
1
1防衛医科大学校内科学2
キーワード:
インフルエンザ
,
H1N1
,
飛沫感染
Keyword:
インフルエンザ
,
H1N1
,
飛沫感染
pp.1408-1412
発行日 2009年10月30日
Published Date 2009/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542102133
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はじめに
院内感染対策を行ううえで,インフルエンザは大変厄介な疾患である.毎年必ず流行し,患者のみならず職員からも多くの感染者が出る.病院の中でいくら注意しても,病院外の日常生活の中にも多くの感染のチャンスがある.そのコントロールにはしばしば限界を感じることさえある.しかし高齢者や基礎疾患をもつ患者にとってインフルエンザは危険な感染症であり,感染は防がなければならない.さらに2009年春には豚由来の新型インフルエンザウイルスA/H1N1(以下,新型H1N1と略す)が出現し,インフルエンザの感染対策は重要度を増している.
本稿では米国疾病管理予防センター(CDC)のガイドライン1)を中心にインフルエンザの施設内感染対策についてまとめる.新型H1N1の感染対策については一項を設けて言及した.
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