Japanese
English
Bedside Teaching
インフルエンザの予防と治療
Prophylaxis and Treatment of Influenza
菅谷 憲夫
1
Norio Sugaya
1
1日本鋼管病院小児科
1Department of Pediatrics, Nippon Kokan Hospital
pp.1131-1136
発行日 1999年11月15日
Published Date 1999/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901995
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はじめに
日本における高齢者,ハイリスク群のインフルエンザワクチン接種率が,国際的にみて異常に低いことが問題となっているが1),厚生省は,高齢者のインフルエンザワクチン接種を予防接種法に基づいて,公費負担により推進していくことを決定した.
インフルエンザワクチンの発病防止効果は,健康成人でも70〜90%であり,高齢者では50%以下に低下することもある2).毎年の抗原連続変異のために,ワクチン効果がさらに減弱する可能性があり,ワクチンを補助する形でのインフルエンザ予防剤や,発病した際の治療剤の必要性は高い.
インフルエンザ用の抗ウイルス剤として,昨年末,アマンタジンの使用が日本でも認められた.さらに,新しいインフルエンザの予防治療薬として,ノイラミニダーゼ阻害剤(NeuraminidaseInhihitor)の発売が間近となっている.
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