今月の主題 インフルエンザ診療のブレークスルー
総説
インフルエンザの過去,現在,未来―10代のインフルエンザ患者の治療
菅谷 憲夫
1
Norio SUGAYA
1
1(財)神奈川県警友会けいゆう病院小児科
キーワード:
インフルエンザワクチン
,
oseltamivir
,
zanamivir
,
異常行動
Keyword:
インフルエンザワクチン
,
oseltamivir
,
zanamivir
,
異常行動
pp.11-15
発行日 2008年1月15日
Published Date 2008/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101487
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ワクチン接種だけでは,高齢者のインフルエンザ被害を抑えることは困難であることが欧米で徐々に明らかにされ,幼児・学童がインフルエンザ流行拡大に大きな役割をしていることが理解されてきた.日本で実施されていた学童集団接種の有効性が注目されている.Oseltamivir投与後の異常行動が問題となり,厚生労働省は,10代のインフルエンザ患者でのoseltamivir使用を事実上禁止した.現状では,10代のインフルエンザ患者の治療には,原則としてzanamivirを使用することになる.今シーズンは,小中学生,高校生など10代でのワクチン接種が強く望まれる.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.