Japanese
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Current Opinion
心エコー図—超音波法による左室充満圧の評価を中心に
Assessment of Left Ventricular Filling Pressure with Ultrasound
山本 一博
1
,
増山 理
1
Kazuhiro Yamamoto
1
,
Toru Masuyama
1
1大阪大学大学院医学系研究科病態情報内科
1Department of Internal Medicine and Therapeutics, Osaka University Graduate School of Medicine
pp.721-725
発行日 1999年7月15日
Published Date 1999/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901933
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心エコーをめぐる最近1年間の話題
心エコー(心臓超音波医学)の領域では,3次元エコー,3次元ドプラ,セカンドハーモニクス,経静脈コントラストエコー,組織ドプラ,組織性状診断など,“新しい技術の開発”に主眼をおいた研究が盛んに行われている.このような領域では,これら新しい方法が,現在gold standardとして用いられている方法と同等の信頼性を有しているか,あるいは従来の方法では区別することができなかった病態の差異を明らかとすることが可能か否か,等を検証することが行われている.3次元エコーでは,リアルタイムに画像を表示し,左室容積などの計測に有用であることが示された.セカンドハーモニクスは経静脈コントラストエコー時に用いて,心筋血流の描出化を行う上で有用であると同時に,通常のエコー検査時に併用すると,左室内腔と左室壁の境界の描出がより良好となり,壁運動の評価等の信頼性が増すことが示された.組織性状診断においては,心筋梗塞後の症例で梗塞領域の残存viabilityの評価に有用であることが報告された.組織ドプラは,後述のごとく左室拡張機能評価に用いられている.
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