技術講座 生理
心エコー図を用いた左室拡張機能評価
小林 裕美子
1
,
竹田 泰治
2
,
山本 一博
1,2,3
1大阪大学医学部附属病院超音波センター
2大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学
3大阪大学臨床医工学融合研究教育センター
pp.23-28
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102716
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新しい知見
わが国の死因統計によれば第2位が心疾患であり,その大半を心不全が占めている.従来心不全患者の心機能評価を行う際には,左室収縮機能に重点が置かれてきたが,30~40%の患者は収縮機能障害を伴わず,拡張機能障害が主病態であることが明らかとなった.また,収縮機能障害を有する患者においても,拡張機能は独立した重症度規定因子である.心エコー図は心不全の基礎疾患の診断のみならず,拡張機能を含む病態の把握において重要な情報を提供してくれる検査である.
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