Japanese
English
特集 呼吸困難の病態と対策
意識と呼吸機能の不調disorders
Correlation of Consciousness to Respiratory Dysfunctions
近藤 哲理
1
,
太田 保世
1
Tetsuri Kondo
1
,
Yasuyo Ohta
1
1東海大学医学部第二内科
1Department of Internal Medicine, Tokai University School of Medicine
pp.221-226
発行日 1997年3月15日
Published Date 1997/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901431
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
某日,若い男性患者が呼吸困難を訴えて来診した.近医で喘息の治療中で,夜間に呼吸困難がある.彼の呼吸困難には閉塞感(息が吸えない)と空気飢餓感(息は吸えるが酸素が足りない)の2種類があり,空気飢餓感は就寝時の入眠前に多く発生し,気管支拡張剤は無効だという.最近は仕事上の悩みもあるそうである.言うまでもなく,この患者は気管支喘息と過換気症候群の合併例であるが,彼は自分の病態を理解していないにもかかわらず呼吸困難を明らかに区別していることは興味深い.しかも,彼にとって最重要な事項は自分の呼吸困難の違いを他人に理解して貰うことであった.
Copyright © 1997, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.