Japanese
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特集 チェーン-ストークス呼吸
チェーン-ストークス呼吸は予後不良のサインか
Is Cheyne Stokes Respiration a Bad Progllostic Sign?
松沢 幸範
1
,
小林 俊夫
1
Yukinori Matsuzawa
1
,
Toshio Kobayashi
1
1信州大学医学部第一内科
1First Department of Internal Medicine, Shinshu University School of Medicine
pp.431-437
発行日 1995年5月15日
Published Date 1995/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404901047
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はじめに
チェーン-ストークス呼吸は,典型的には1回換気量の増大と減少(crescendo-decrescendo)とそれに続く中枢性無呼吸(すなわち呼吸努力の欠如)を規則的に繰り返す呼吸パターンと定義される1〜4).
Cheyne1)ならびにStokes2)による脳血管障害や心不全患者におけるこの異常呼吸の記載以来,初期の研究者の間ではチェーン-ストークス呼吸の出現が予後不良の兆候として考えられてきた.しかし,近年の研究から正常人(特に睡眠時)においても種々の程度の周期性呼吸が存在することが数多く報告され,必ずしも予後不良のサインではない可能性が示唆されている.
そこで本稿では,幼年,高齢者,高地,睡眠時などにおけるチェーン-ストークス呼吸の出現とその意義,さらに重篤な病態での出現について最近の知見を中心に概説する.
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