Japanese
English
特集 循環器薬評価に関する大規模Prospective Study
降圧薬と心筋梗塞予防
Antihypertensive Drugs and Prevention of Myocardial Infarction
松岡 博昭
1
Hiroaki Matsuoka
1
1国立循環器病センター内科高血圧腎臓部門
1Department of Internal Medicine Ⅰ, National Cardiovascular Center Hospital
pp.1059-1063
発行日 1993年11月15日
Published Date 1993/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900761
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はじめに
高血圧が脳血管障害,冠動脈疾患,腎障害などの主要な危険因子であることは明らかであり,高血圧治療の第一の目的は血圧を低下させることによりこれらの臓器障害を予防することにある.降圧薬治療の有用性を検討した欧米における大規模な介入試験によれば,利尿薬やβ遮断薬を中心とした降圧薬治療は脳血管障害,心不全,腎障害などの発症を有意に抑制することが多くの試験により明らかにされている.しかしながら,冠動脈疾患の予防効果については否定的な報告が大半を占めている.ここではこれまでに行われた代表的な介入試験について述べるとともに,何故,降圧薬治療により心筋梗塞の発症が予防しえないのかについての考察を試みる.
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