対談
気管支喘息の遺伝学的側面
川上 義和
2
Julian M Hopkin
1
1Osler Chest Unit.University of Oxford
2北海道大学医学部第一内科
pp.869-877
発行日 1993年9月15日
Published Date 1993/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900735
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気管支喘息は,環境因子と生体因子の相互関係から発症する.環境にはアレルゲンなど多様な因子が認められており,また生体因子として免疫,アレルギー,炎症がある.この生体因子に遺伝が関係することは古くから観察されている.その根拠は,家族調査,双生児研究などであるが,最近は遺伝子の研究も盛んになってきた.
この対談では,従来報告されている重要な研究をまずレビューし,ついで遺伝子の研究について詳しく討論したものである.かなり専門的な内容であるが,遺伝学的アプローチを理解するうえにも臨床医に役立つと思われるので掲載した.
オックスフォードのDr.JM Hopkrnは,気管支喘息やアトピーの遺伝子を解析しており,この方面の先駆者の一人である.第42回日本アレルギー学会のため来日の折,瀧島任会長の御好意により対談が実現したものである.
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