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                                綜説 
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    睡眠中の呼吸反応と覚醒反応—睡眠犬モデルを用いた研究について
                                    
                                    
                            
                            
                                    
                                    Respiratory and Arousai Responses during Sleep:An experimental study in sleeping dogs
                                    
                                    
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                安間 文彦
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                        
                                            
                                                Fumihiko Yasuma
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1名古屋大学医学部第一内科
                
                
                
                
                  1The First Department of Internal Medicine, Nagoya University School of Medicine
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.945-950
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1992年10月15日
                  Published Date 1992/10/15
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900548
                
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- 1ページ目 Look Inside
はじめに
眠っているか起きているか(睡眠か覚醒か)の状態の違いによって外部刺激に対する生体の反応が異なるという現象は従来より知られているが,その機序は十分に解明されていない1).また,睡眠中に特異的に発症する疾患群(乳児突然死症候群;SIDS,睡眠時無呼吸疾患群;SAS,中枢性肺胞低換気疾患群など),睡眠中に増悪する病的現象(喘息発作,不整脈,心不全,呼吸不全など)は近年注目を集めて来てはいるものの,その病態については未だに不明な点が多い2).したがって,睡眠中の呼吸,循環および神経調節に関する研究は,今後の発展が期待される分野であるが,睡眠中のヒトを対象とした臨床研究には制約が多い.そこで,ヒトと睡眠構築上の類似点の多い大型哺乳類(ウシ,ヒツジ,ヤギ,イヌ,ネコ)を用いた睡眠のモデル実験は重要性を増していくものと思われる.しかしながら,睡眠のモデル研究は多大な労力と測定機器,慢性動物収容施設を必要とするため,極めて限られた研究施設で実施されているに過ぎない.
本稿では,著者がToronto大学呼吸器内科在職中に従事した睡眠モデル犬(睡眠犬;Sleeping Dogs)を用いた睡眠中の呼吸反応と覚醒反応に関する実験について概説する.なお,呼吸刺激とは,化学受容体を介して呼吸調節中枢に伝達される低酸素,高炭酸ガスなどの化学的刺激,ならびに機械的受容体を介した機械的刺激の両者を示すものとする.

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