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特集 耳鼻咽喉科で診る睡眠障害
睡眠と覚醒のメカニズムと睡眠障害
Mechanism of sleep and wakefulness, and sleep disorder
佐藤 慎太郎
1
,
中山 明峰
1
Shintaro Sato
1
,
Meiho Nakayama
1
1名古屋市立大学病院睡眠医療センター
pp.484-490
発行日 2017年6月20日
Published Date 2017/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411201334
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POINT
●睡眠と覚醒のリズムには,ホメオスタシス機構と体内時計機構(サーカディアンリズム)が重要な役割を果たしている。
●睡眠には,種々のサイトカイン,プロスタグランディン,ホルモンが関与している。このうちメラトニンはサーカディアンリズムを調整し,オレキシンは覚醒の維持にかかわっている。
●睡眠には,ノンレム睡眠とレム睡眠があり,ノンレム睡眠はその深度により4段階に分けられ,ノンレム睡眠段階2以上で睡眠の自覚が得られる。
●睡眠障害のうち耳鼻咽喉科医が遭遇する機会の多い閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)では,筋緊張が弛緩され舌根沈下などが惹起されるレム睡眠期に重篤化する。
●睡眠疾患の治療のみならず,睡眠の質の改善という観点からも治療法を選択することが大切である。
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