Japanese
English
特集 血管作動物質と肺血管・肺ガス交換
プロスタグランジンとその類縁物質は肺でどのような働きをしているか
The Roles of Prostaglandins and Related Substances in the Lung
北村 諭
1
,
小林 淳
1
,
大野 彰二
1
,
星 朗
1
,
重永 哲洋
1
Satoshi Kitamura
1
,
Jun Kobayashi
1
,
Shoji Ohno
1
,
Akira Hoshi
1
,
Tetsuhiro Shigenaga
1
1自治医科大学医学部呼吸器内科
1Department of Pulmonary Medicine, Jichi Medical School
pp.21-28
発行日 1992年1月15日
Published Date 1992/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900404
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はじめに
今から7〜8年前のアレルギーや気管支喘息関連の学会や雑誌の特集などを見ると,ダニ抗原,ハウスダスト,気道過敏性,肥満細胞,好酸球,IgE,β受容体,cyclic AMPといった単語は目に入るが,プロスタグランジン,アラキドン酸カスケードなどといった単語はほとんど見当たらなかった.
しかし,最近では,アレルギーや喘息領域の論文や学会抄録などで,プロスタグランジン,ロイコトリエン,トロンボキサンA2,アラキドン酸カスケード,PAF(血小板活性化因子)といった単語の入っていないものを探す方が困難であるといっても決して過言ではない.このような現象は他の領域でも同様である.神経系,消化器系,循環器系,内分泌・代謝系,炎症,動脈硬化,悪性腫瘍,産婦人科,眼科,整形外科,皮膚科,泌尿器科,精神科の各領域においても,その病態生理や治療法と関連して,プロスタグランジンやアラキドン酸カスケード関連物質が重要視されるようになった.
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