Japanese
English
特集 循環器画像診断・最近の進歩
循環器疾患におけるMRIおよびMRS
Magnetic Resonance Angiography and Spectroscopy in Cardiovascular Disease
中野 赳
1
,
小西 得司
1
,
岡本 紳也
1
,
佐久間 肇
2
,
竹田 寛
2
Takeshi Nakano
1
,
Tokuji Konishi
1
,
Shinya Okamoto
1
,
Hajime Sakuma
2
,
Kan Takeda
2
1三重大学医学部第一内科
2三重大学医学部放射線科
1The First Department of Internal Medicine, Mie University School of Medicine
2Department of Radiology, Mie University School of Medicine
pp.1081-1084
発行日 1991年11月15日
Published Date 1991/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900371
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はじめに
循環器疾患における画像診断の進歩は近年著しく,各種エコー法,X線CT,RI検査等は日常診断に欠くことのできない検査法となっている.一方,mag-netic resonance imaging(MRI)は従来の画像診断法では得られない情報を明らかにしてきた.磁気共鳴法は,1)組織間コントラスト分解能・組織病巣間コントラスト分解能にすぐれている.2)任意の断層面が得られる.3)骨等によるアーチファクトがない.4)造影剤なしに血管系の描出1)が可能である.5)組織代謝情報2)が非観血的に得られる等の利点がある.これにより心筋梗塞の診断3),弁逆流4),左室壁厚および容積の測定5),左室壁運動の診断,心筋組織性状の診断6)等に利用されている.一方,欠点として,1)現在の装置およびソフトウェアでは検査時間が長いため,救急疾患等の患者に制限がある.2)磁気を利用するためにペースメーカー等の金属を埋め込んだ患者には利用できない.3)循環器系においては,心拍動および呼吸によるアーチファクトが避けられない.
著者らの施設では現在1.5T超伝導MR装置(GE社,Signa)を用いているが,今回得られたMRAおよびMRSについて報告する.なおMRAおよびMRSの撮像および収集の細部については文献1,2)を参照されたい.
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