Japanese
English
特集 循環器画像診断・最近の進歩
超高速CTによる肺血液量の計測
Ultrafast CT for Calculation of Pulmonary Blood Volume
柴 信行
1,2
,
高宮 誠
1
,
斎藤 春夫
1,3
,
内藤 博昭
1,4
,
木村 晃二
1
,
永田 正毅
5
,
石倉 文信
5
Nobuyuki Shiba
1,2
,
Makoto Takamiya
1
,
Haruo Saito
1,3
,
Hiroaki Naito
1,4
,
Kohji Kimura
1
,
Seiki Nagata
5
,
Fuminobu Ishikura
5
1国立循環器病センター放射線診療部
2東北大学医学部第一内科
3NTT東北病院放射線科
4大阪大学医学部バイオメディカル教育研究センター
5国立循環器病センター心臓内科
1Department of Radiology, National Cardiovascular Center
5Department of Cardiology, National Cardiovascular Center
pp.1073-1080
発行日 1991年11月15日
Published Date 1991/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900370
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はじめに
心臓,肺領域の画像診断には心拍動と呼吸運動に対応した高い時間分解能が要求される.従来のCTはX線管球を回転させてスキャンを行うため高速化には制約があったが,Boydらにより開発された電子ビームスキャン方式による超高速CTスキャナーC-100(UFCT,Imatron社製)1)は心肺領域に新たな診断の地平を開拓しつつある.超高速スキャンはアーティファクトの少ない鮮明な形態情報を提供するだけでなく,造影剤を色素として併用することにより心肺血行動態の詳細な解析を可能にした.従来は計測が困難であった肺血液量などの肺血行動態の指標が容易に測定できるようになり,臨床上多大な恩恵をもたらすと考えられる.
本稿ではUFCTによる検査法について概観し,同時に,UFCTを用いた肺血行動態の評価法について経皮的僧帽弁交連切開術(percutaneous transluminal mitral commisurotomy,PTMC)を施行した症例を例に紹介したい.
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