Japanese
English
Bedside Teaching
pHの補正
pH Correction
財津 昭憲
1
Akinori Zaitsu
1
1九州大学医学部救急部
1Department of Emergency Clinic, Faculty of Medicine, Kyushu University
pp.993-999
発行日 1991年10月15日
Published Date 1991/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900359
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水素イオン(H+)濃度維持の重要性
ヒトは生化学反応連鎖の動的平衡の中で生命活動を営んでいる.生化学反応は,H+濃度([H+])がほんの少しズレても,大きく変化する.ゆえに,体液の[H+]を一定に維持調節することは大切である.[H+]調節機構には,[H+]によるfeedback系があり,細胞外液の[H+]は,4.0×10−8Eq/lを中心に,1.0×10−8Eq/lから1.0×10−7Eq/lの間で維持されている.
さて,[H+]を実際のイオン濃度で表現するのはあまりにも小さな数字なので,取り扱いが非常に面倒である.そこで,[H+]の対数の逆数をとり,正の実数で表現できるpHが一般的である(pH=log(1/[H+])=−log[H+]).
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