Japanese
English
綜説
収縮期高血圧症—血行動態的意義
Isolated Systolic Hypertension:Characteristics of Hemodynamic Findings
秋月 哲史
1
,
橋本 由美子
1
Satoshi Akizuki
1
,
Yumiko Hashimoto
1
1川崎市立川崎病院内科
1Department of Internal Medicine, Kawasaki Municipal Hospital
pp.523-532
発行日 1991年6月15日
Published Date 1991/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900287
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はじめに
従来より高血圧症の重症度判定1,2)ならびに治療指針3)に拡張期血圧が広く用いられている.しかし降圧剤投与により脳血管障害は明らかに減少するが4-10),虚血性心疾患の頻度は必ずしも減少しないことが明らかにされた5,6,9-12).必ずしも一致した見解はいまだみられないが13),近年isolated systolic hypertension(以下,収縮期高血圧症と略す)が心血管系疾患の危険因子の1つとして注目され,収縮期血圧と心疾患発症の関係を研究した報告が数多くみられるようになった14-20).
本稿は収縮期高血圧症の臨床的意義を,血行動態,特に動脈(壁)伸展性の面から取り上げ,著者らの臨床成績をも加え文献的に考察してみたい.
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