Japanese
English
解説
Nasal CPAP
Nasal Continuous Positive Airway Pressure
赤柴 恒人
1
,
吉沢 孝之
1
,
堀江 孝至
1
Tsuneto Akashiba
1
,
Takayuki Yoshizawa
1
,
Takashi Horie
1
1日本大学第一内科
1First Department of Internal Medicine, Nihon University School of Medicine
pp.123-129
発行日 1991年2月15日
Published Date 1991/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900218
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はじめに
Nasal CPAP(Continuous Positive Airway Pres—sure:NCPAP)は、1981年,Sullivan1)らにより,閉塞型睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者の治療に最初に用いられ,その有効性が報告された.それ以前まで,OSASに対する治療法としては,減量法2),薬物療法3,4),耳鼻科的手術法5,6)などが試みられていたが,気管切開法以外に有効性が確立された治療法はなかったと言ってよい.しかし,NCPAPが,欧米でOSAS治療の第一選択として認知されたのは,耳鼻科的UPPP(Uvulopalatopharyngoplasty5,6))の有効性に疑問が呈された1986年以降である.NCPAP機器の開発,改善に伴い,その後本法は急速に欧米の多くの施設で試みられるようになり8-10),1988年のHe11)らによる予後の検討により,その有効性は確立された感がある.気管切開法の有効性に疑問の余地はないが,その侵襲性,患者のQuality of Lifeに及ぼす影響を考えれば,その役割は,現在ではNCPAPにとって代わられていると言っても過言ではない.本稿では,主として欧米でなされてきた研究について概説するが,一部当科における経験について述べるつもりである.
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