Japanese
English
綜説
肺癌と食物,栄養
Lung cancer, diet and nutrition
宮本 宏
1
,
川上 義和
1
Hiroshi Miyamoto
1
,
Yoshikazu Kawakami
1
1北海道大学医学部第一内科
1First Department of Medicine, School of Medicine, Hokkaido University
pp.506-515
発行日 1990年6月15日
Published Date 1990/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900153
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肺癌は世界のほとんどの国で増加傾向を示しているが,その増加の勾配は諸外国に比べ,日本では異常に急峻である。全国の肺癌死亡数をみると,昭和42年には8,862人であったが,昭和62年には31,720人となり,20年間で3.6倍となった1)。これは全癌の総死亡の約15%にあたる。この傾向は日本のどの都道府県でもほとんど同様の勾配で増加しており,また,この増加傾向は男女ともに同じである2)。
肺癌は早期診断や治療が非常に困難であり,征服するにはほど遠いのが現状である。肺癌は多種類の組織型からなり,病因においても,臨床病態においてもそれぞれ多様性があり,このことが肺癌の臨床を複雑にし,予防を因難にしている。
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