Japanese
English
装置と方法
冠動脈造影図における管径計測のための基礎的検討
Digital image process basic technology for measurement of vessel diameter using cineangiograms
柳原 圭雄
1
,
菅原 徹雄
1
,
杉本 直三
1
,
大家 隆弘
1
,
宇山 親雄
1
,
若松 孝司
2
Yoshio Yanagihara
1
,
Tetsuo Sugahara
1
,
Naozo Sugimoto
1
,
Takahiro Ohie
1
,
Chikao Uyama
1
,
Takasi Wakamatsu
2
1国立循環器病センター研究所放射線医学部
2国立福知山病院診療放射線部
1Department of Radiology National Cardiovascular Center
2Department of Radiology, National Fukuchiyama Hospital
pp.431-434
発行日 1990年5月15日
Published Date 1990/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900139
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虚血性心疾患において,冠動脈の狭窄性病変を正確に把握することは治療方針あるいは予後を決定するうえで重要である。しかし,冠動脈造影図(CAG)における狭窄病変の把握には,AHA分類を用い視覚的判読により行う方法が現在でも主流を占めている。この方法は判読に際しては過大,過小評価があることは多くの報告1〜3)によって明らかにされているにもかかわらず本邦においては定量的計測法はほとんど用いられていない。この原因は臨床上において視覚的評価でもCAGの読影に十分耐えると思われていたためである。しかし,我々は虚血性心疾患の病態解明の一手段として冠動脈造影図における狭窄の正確かつ定量的評価方法の確立が必要と考えている。しかし,シネアンギオ像を対象とした血管辺縁抽出アルゴリズムは種々報告があるが,X線系の基本的問題が解決されないため,まだ十分な方法はないと考えている。これらのことをふまえて本稿においては冠動脈造影図における画像処理のための枠組みを検討し,辺縁検出法(以下辺縁検出フィルタまたはフィルタ)およびそれに使われる前処理等について基礎検討を行ったので報告する。
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