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Bedside Teaching
原発性肺高血圧症と肺血管拡張薬
Recent Advance in Pulmonary Vasodilator Therapy in Primary Pulmonary Hypertension
国枝 武義
1
Takeyoshi Kunieda
1
1慶應義塾大学伊勢慶應病院内科
1Department of Internal Medicine, Ise Keio Hospital, Keio University
pp.277-284
発行日 1998年3月15日
Published Date 1998/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404900067
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はじめに
原発性肺高血圧症(PPH)は,その発生頻度は少ないが発症すれば極めて重篤で,そのほとんどが診断の時点から5年以内に死亡する1).30歳を中心とした若年女性に好発し,原因不明の肺血管収縮を伴う肺血管抵抗の上昇が主たる病因であり,常に進行性で右室不全を併発して死亡する.突然死することもある.最近,新しい肺血管拡張薬が相次いで開発され,PPHの治療が注目を集めるようになった.これにはプロスタサイクリン(PGI2)をはじめとしたプロスタグランジン(PG)とその誘導体およびNO(内皮由来血管弛緩因子:EDRF)ガス吸入法がある2).
本稿では,これら新しい肺血管拡張薬の作用とPPHに対する臨床応用の進歩について述べる.
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