Japanese
English
特集 呼吸器病学 黎明期から現在
気管支喘息
Bronchial Asthma
大田 健
1
Ken Ohta
1
1国立病院機構東京病院
1National Hospital Organization Tokyo National Hospital
pp.333-339
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205934
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
喘息は,可逆性の気道閉塞と気道過敏性の亢進という呼吸生理学的な特徴でとらえられてきた閉塞性呼吸器疾患である.疾患としての歴史は古く,紀元前4世紀のヒポクラテスの時代までさか上る.また,東洋では紀元頃に作成されたとされる中国最古の医学書にも掲載されている.そしてわが国では,平安朝時代や室町時代の文学書に喘息という言葉が出てくると言われている.しかし,喘息の病態と発症機構の解明に大きな進展をみせたのは最近のことである.本稿では,喘息の定義,疫学,病態,治療について,過去から現在までの動向と将来の課題について概説する.
Copyright © 2016, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.