Japanese
English
特集 膠原病に伴う循環器疾患
ベーチェット病の血管病変
Vascular Involvement of Behçet's Disease
岳野 光洋
1
Mitsuhiro Takeno
1
1日本医科大学大学院医学研究科アレルギー膠原病内科
1Department of Allergy and Rheumatology, Nippon Medical School Graduate School of Medicine
pp.1081-1086
発行日 2015年11月15日
Published Date 2015/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205843
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
はじめに
ベーチェット病(B病)の血管病変はサイズを問わず動静脈および肺動脈に分布することから,Chapel Hill Consensus Conference 2012のvariable vessel vasculitis(VVV)に分類される1).厚生労働省ベーチェット病診断基準は動静脈の大血管障害を血管型と定義している.静脈には上大静脈症候群,Budd-Chiari症候群,動脈には動脈瘤,閉塞病変などの重篤病態が生じ,特に,肺動脈瘤は致命的喀血の原因となる.血管病変の基本病理は炎症であり,治療の中心は免疫抑制療法であるが,出血,閉塞,動脈瘤切迫破裂に際しては外科手術を要する場合もある.抗凝固・抗血小板療法の是非については議論がある.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.