特集 血菅炎症候群のすべて
5 多様な血管を首座とする血管炎
ベーチェット病
岳野 光洋
1
1日本医科大学武蔵小杉病院 リウマチ膠原病内科
キーワード:
ベーチェット病
,
TNF阻害
Keyword:
ベーチェット病
,
TNF阻害
pp.1209-1217
発行日 2021年9月20日
Published Date 2021/9/20
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000001743
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ベーチェット病(B病)は1937年トルコのBehçetによって提唱された多臓器侵襲性の難治性疾患で,口腔粘膜のアフタ性潰瘍,皮膚症状,眼のぶどう膜炎,外陰部潰瘍を主症状とし,急性炎症性発作を反復し,増悪と寛解を繰り返しつつ慢性に経過する。主症状のなかでは眼病変による視力障害が最も問題になるが,特殊型に分類される腸管型,血管型,神経型では臓器病変をきたし,生命予後,機能予後を規定しうる。その病態には自己免疫,自己炎症の双方の要素があるが,病理的には血管の炎症が基盤にあると考えられている1-4)。
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