Japanese
English
特集 心臓サルコイドーシス診療の新しい展開
心臓サルコイドーシスの治療
Treatment for Cardiac Sarcoidosis
矢崎 善一
1
,
笠井 宏樹
1
,
相澤 万象
1
Yoshikazu Yazaki
1
,
Hiroki Kasai
1
,
Kazunori Aizawa
1
1信州大学医学部循環器内科
1Division of Cardiovascular Medicine, Shinshu University School of Medicine
pp.963-969
発行日 2006年9月1日
Published Date 2006/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404100454
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はじめに
心臓サルコイドーシスについては,日本を中心に多くの症例が蓄積され,その診断については確立されつつある.2002年に,日本サルコイドーシス学会および日本心臓病学会から治療指針(図1)が出されたが,実際に症例に向き合うと,その治療方針に迷うこともある.また,最近では心室性不整脈に対する植込み型除細動器(ICD)の適応拡大や,両室ペーシング機能を持つICDの出現など,心臓サルコイドーシスのように心室性不整脈を有する心不全患者への治療オプションが増えてきた.ステロイドについては,科学的にエビデンスが証明されているわけではないが,長期にわたる症例の経験から心病変に対して適応とされる.しかしながら,投与量,減量の方法やその指標,中止可能かどうかなど,未解決な問題も残されている.
本稿では,われわれの18年の経験をもとに,心臓サルコイドーシスの治療について述べたい.
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