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特集 ペースメーカ治療の合併症への対応
序文
Management of Cardiac Implantable Electric Device Complications
庄田 守男
1
Morio Shoda
1
1東京女子医科大学循環器内科
1Department of Cardiology, Tokyo Women's Medical University
pp.403-404
発行日 2015年5月15日
Published Date 2015/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205693
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- Abstract 文献概要
ペースメーカ(心臓ペーシングデバイス)治療は徐脈の治療だけではなく,ICD(implantable cardioverter defibrillator)による致死性心室性不整脈治療,CRT(cardiac resynchronization therapy)による心不全治療まで守備範囲が広がり,多くの患者がその恩恵に浴するようになった.その一方でこれらのデバイス設計や診療形態は複雑化し,高度な知識や技術が求められている.実地臨床におけるデバイス診療の流れは,適応決定,植込み手術,術後管理,外来フォローアップ,電池消耗やリード寿命によるデバイス・リードの交換および追加であり,基礎疾患の管理を含めると多くの医療スタッフが診療に携わることになる.この間に様々な問題や合併症が発生し,その診断や重症度の決定,またその解決法においても最善の治療を選択するには高い見識を要する.しかし実際のトラブルシューティング選択肢は多岐にわたるため,医師の知識と技量により方法が異なってしまうことが現状である.
今回の特集「ペースメーカ治療の合併症への対応」では,心臓ペーシングデバイス診療に携わるすべての医療スタッフのために手術とフォローアップ時の合併症を解説し,さらに最近問題になっている先天性心疾患のデバイス治療や術者が知っておかなければならない特殊な合併症についても言及した.
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