特集 膠原病に伴う循環器疾患
序文
桑名 正隆
1
Masataka Kuwana
1
1日本医科大学大学院医学研究科アレルギー膠原病内科学分野
1Department of Allergy and Rheumatology, Nippon Medical School Graduate School of Medicine
pp.1027
発行日 2015年11月15日
Published Date 2015/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205834
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膠原病では多彩な臓器が障害され,心臓・大血管を含めた循環器も高率に標的となる.膠原病は全身性疾患であるため,循環器疾患であっても膠原病自体の疾患活動性,他臓器の障害,使用する薬剤の影響など多彩な要因を勘案したうえで多面的な対応が求められる.そのため,診療の場では膠原病内科医と循環器内科医の密な連携が求められる.そこで,本特集では循環器内科医から膠原病内科に問われることが多いクリニカルクエスチョンのなかから最新トピックをピックアップした.
従来はステロイド使用による合併症と考えられてきた心血管イベントも,原疾患の活動性が病態促進因子として大きく関わることが明らかにされた.舟久保ゆう先生には膠原病患者にみられる動脈硬化について,最近のエビデンスを整理するとともに,現状での理解および臨床における対応を解説いただいた.
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