Japanese
English
特集 微小循環からみた心血管病変
微小循環の神経体液性調節
Neurohumoral control of microcirculation
入内島 十郎
1
Juro Iriuchijima
1
1広島大学医学部第二生理
1The Second Department of Physiology, Hiroshirna University School of Medicine
pp.699-705
発行日 1989年7月15日
Published Date 1989/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404205502
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
この表題で書くことを求められた機会に,私が過去10年間に無麻酔のラットの末梢動脈の血流を観察して得た結果の中から,いくつかの話題を選んで読者に紹介したいと思う。血流の測定は電磁流量計により,外径1〜2mmの動脈で行った。このような動脈内の流れは微小循環とはいわないが,連続の法則によって,微小循環を反映するものであることは明らかであるから,表題からの逸脱とはならないと考える。また自分の観察結果に限った理由は,今更この問題について教科書に書いてあるようなことをくり返しても仕方がないと思ったからである。
ラットの総頸動脈,上腸間膜動脈,腎動脈,腹部大動脈末端のいずれかに電磁流量計プローブを埋め込み,総頸動脈または腹部大動脈末端にカニューレを留置し,手術から回復後,無麻酔,そしてほとんど無拘束の状態で局所血流と血圧の同時記録を行った。手技については文献9)を参照せられたい。
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.