今月の主題 生活習慣病
話題
リスク因子分析―生活習慣改善への応用
中村 正和
1
,
井岡 亜希子
2
,
木下 朋子
2
,
増居 志津子
2
,
生山 匡
3
,
大島 明
4
Masakazu NAKAMURA
1
,
Akiko IOKA
2
,
Tomoko KINOSHITA
2
,
Shizuko MASUI
2
,
Tadashi IKUYAMA
3
,
Akira OHSIMA
4
1(財)大阪がん予防検診センター調査部
2(財)大阪がん予防検診センター
3山野美容芸術短期大学美容保健学科
4大阪府立成人病センター調査部
キーワード:
ヘルスアセスメント
,
行動科学
,
生活習慣
,
行動変容
Keyword:
ヘルスアセスメント
,
行動科学
,
生活習慣
,
行動変容
pp.999-1002
発行日 1999年9月15日
Published Date 1999/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542904171
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はじめに
生活習慣病対策として生活習慣に着目した一次予防対策の充実が求められている.生活習慣は,基本的には個人が自らの責任で選択する問題であるが,実際には,個人の力のみで,その改善を図ることはむずかしい.そこで,個人が健康的な生活習慣を確立できるよう,社会環境の整備とともに,教育面から支援を行い,行動変容への動機づけや行動変容に必要となる知識・スキルの習得を促すことが必要である.アメリカでは,集団の観察から得られたリスク因子の疫学的知見を個人に当てはめ,個人の健康リスクを予測する"健康危険度評価"(Health Risk Appraisal;HRA)が考案され,リスク因子改善の教育ツールとして職域などで広く用いられている.
本稿では,アメリカでのHRAの開発の歴史と最近の動向を紹介するとともに,筆者らが開発した日本人向けのHRAについて述べることとする.
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