Japanese
English
特集 MRIによる心血管系の診断
原理とMRI読影上の基礎的事項
Fundamental Aspects on MRI
有水 昇
1
Noboru Arimizu
1
1千葉大学放射線科
1Radiology, Chiba University, School of Medicine
pp.463-472
発行日 1986年5月15日
Published Date 1986/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204861
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まえがき
MRIは核磁気共鳴状態の原子核から放出されるごく微弱な電波信号をもとに断層像を得る方法である。核磁気共鳴を起こし得る原子核の種類は限定されており,医学領域では1H,13C,23Na,31Pなどである。
このうちMRIの対象となるのは,1Hすなわち陽子のみである。この理由は1H以外の核種は表1のように生体中の原子数は非常に少なく,その検出信号の強さは陽子に比べて,10−4〜10−6ときわめて低く,臨床的に決められた時間内に2次元分布図を得るには情報量は不足なためである(表1)。
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