今月の主題 めまいの臨床
めまいを理解するための基礎的事項
上村 卓也
1
1九州大学医学部・耳鼻咽喉科学
pp.2558-2560
発行日 1985年12月10日
Published Date 1985/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220124
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一側迷路の機能が急に低下すると,めまい,平衡障害と共に,健側に向かう水平・回旋性眼振が出現する.しかし,迷路の機能が両側性に低下する場合には,その影響が相殺されるため,自発眼振は起こらない.したがって,眼振の検査だけでは,前庭眼反射の異常を検出するために,十分といえないことになる.
このような両側性迷路障害の際に起こる症状の分析を基にして,前庭眼反射の機能について考えてみた.
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