巻頭言
呼吸と循環のデザインを夢みて
福島 保喜
1
1東邦大学第2内科
pp.955
発行日 1985年8月15日
Published Date 1985/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204718
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私の夢をお話しさせて頂く口切りには睡眠から始めるのが適しいように思われます。本誌が特集「睡眠と呼吸」を組んだ丁度その年1983年にイタリアのBolognaで国際睡眠学会があり,出席してきました。470題の演題のうち循環に関するもの11,呼吸に関するもの69と呼吸が大きな関心を呼んでいるのには驚きました。新生児突然死症候群が多方面からの注目の中心となっていたようです。呼吸では睡眠時無呼吸とPickwickがおもに取りあげられ検討されていました。
貴重な機会なので頼み込んでLugaresiの教室と検査室を見学させてもらいました。彼のInstitute of Neuro—logyを訪れた時,私の安易な予想は真向から裏切られて,独立した研究所の大きさと立派さに暫し固唾を呑みました。睡眠検査室は中央監視室の四周に配置され,検査項目の記録のみならず監視ビデオの要時再生によって被検者の動態が細かく検査されていました。ゆったりしたスペースで防音装置と監視装置の施された快適な部屋が6つあったように思います。
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