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目的
全身用CT装置の出現により,各種器官のCT診断法が確立されつつあるが,可動性に富む心,血管系についてのCTの応用はやや遅れていた感が深い。しかし,最近のECG同期CT,連続Dynamic scan法,縦軸断層法などの技術的進歩は,CT造影法の普及とともに心・血管系のCT診断を急速に押し進めている。中でも,3大死因の1つである冠疾患については,ECG,酵素測定,冠動脈撮影を中心にしたこれまでの診断法では病変の場所,大きさ,状態を必ずしも充分に把握できない所から,心CT法に対する期待はきわめて大きいもがある。そして,心筋梗塞を中心にして行われている研究はその期待を裏切らないように思われる。しかし,従来の動物実験による研究はほとんど急性心筋梗塞のCT所見についてであり,急性期から慢性期までの梗塞の経過を追った研究はない。そこで,われわれは心筋梗塞作成犬を使い,梗塞直後からやく5カ月後までの心CT像の経過を追求するとともにCT像を病理所見と比較し,心筋梗塞のCT所見を検討することにした。
The diagnostic usefulness of the CT in detecting and quantitating acute and chronic myocardial infarction was investigated in 16 dogs with experi-mental anterior myocardial infarction. The CT scanning of the dog was performed every 1-3 weeks, and the longest observation period was 5 months after occulsion of coronary artery.
The infarct within 1 month after occulsion was detected as a filling defect by the CT images immediately after intravenous injection of iodinated contrast media.
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