Japanese
English
装置と方法
酸素摂取量,炭酸ガス排泄量の連続モニターの精度の検討
Evaluation of a system of continuous measurement of oxygen consumption and carbon dioxide output
島田 康弘
1
,
平田 隆彦
2
,
妙中 信之
1
,
武沢 純
1
,
吉矢 生人
2
Yasuhiro Shimada
1
,
Takahiko Hirata
2
,
Nobuyuki Taenaka
1
,
jun Takezawa
1
,
Ikuto Yoshiya
2
1大阪大学医学部附属病院集中治療部
2大阪大学医学部麻酔学教室
1Intensive Care Unit, Osaka University Hospital
2Department of Anesthesiology, Osaka University Medical School
pp.151-155
発行日 1983年2月15日
Published Date 1983/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404204173
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呼吸ガス流量およびガス組成を測定することにより算出される酸素摂取量(Vo2)および炭酸ガス排泄量(Vco2)は,生体全体の代謝を総合的に表わす指標の1つとして注目されている。ことに,各種薬剤や運動等の負荷を行なった際の生体の代謝応答を評価するには,これらの指標の1呼吸毎の連続的測定が望ましい。Vo2,Vco2の測定法として従来,閉鎖回路法(closed-circuit)と開放回路法(open-circuit)が知られている。前者は長時間の連続測定,吸気ガス濃度変動時および人工呼吸中の測定が難かしく,また,Vo2とVco2の同時測定が不可能であり各種負荷中の測定に適さない。後者にはmixing chamberを用いる方法と,吸・呼気ガス流量および濃度を連続測定し積算する方法があげられる。mixing chamber法は吸気ガス中に窒素,笑気等の生体に吸収されうる不活性ガスの存在下での測定が困難であるため,種々の補正法が考えられている1,2)。これに対し後者は吸・呼気ガス濃度およびガス流量を速続的に積算することにより肺における酸素,炭酸ガスのガス交換をみるものであり理論的である。しかしながら,呼吸ガス組成が連続的に変化する条件下における吸・呼気ガス流量の正確な測定が困難であること,ガス分析計の精度および時間遅れの補正法の問題等が解決されなかったため,精度および再現性に問題点を残していた。
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