Japanese
English
装置と方法
Mass-Spectrometerによる呼気ガス分析とその応用—連続的炭酸ガス呼出量測定の試み
Medical mass-spectrometer for respiratory gas analysis--continuous measurement of carbon dioxide output
小杉 功
1
,
岡田 和夫
1
Isao Kosugi
1
,
Kazuo Okada
1
1帝京大学医学部麻酔学教室
1Dept. of Anesthesiology, Teikyo Univ. School of Med.
pp.213-217
発行日 1977年3月15日
Published Date 1977/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203021
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Medical mass-spectrometer (医用質量分析計)は,近年数多く本邦にも導入され,呼吸気ガス分析1,2),血液ガス分析3,4),組織ガス分析5,6)などに使用されている。しかし,そのほとんどが研究用に使用されており,臨床的に利用されているのはきわめて少ないというのが現状であろう。この原因としては,本装置の特徴の1つである組織ガス分圧の測定という大きな魅力にあると考えられる。この装置の開発前には不可能に近かった同一組織における数種のガス分析が可能となったことは,確かに大きな魅力であることはいうまでもない。この魅力の大きさのため,非侵襲的,連続的に測定でき,臨床的にも大きな利用価値のある呼吸気ガス分析への利用が少ないのではないかと考えられる。
Medical mass-spectrometerによる吸気・呼気ガス分析は,血液ガス分析,組織ガス分析とは異なり,非侵襲的に測定が行なえるばかりではなく,その特徴により他のパラメーターとの組合せが可能で,ICUのモニターや呼吸機能検査などに幅広く応用でき,今後その応用範囲は更に広がるものと考えられる。
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