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特集 呼吸機能の正常値と予測式
フローボリウム曲線
Flow-volume curve
佐々木 英忠
1
1東北大学医学部第1内科
pp.495-497
発行日 1982年5月15日
Published Date 1982/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203986
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慢性閉塞性肺疾患の初期病変の場として,直径2mm以下のsmall airwayが注目されており,この部の気道抵抗は全気道抵抗のうち20%以下に過ぎないところからsilent zoneと呼ばれている。近年ルーチンの肺機能検査では異常を検出しえない喫煙者のなかに,small airwayの機能障害を示す例が多く存在することが示唆されてきている。このsmall airway障害の機能検査法としてのフローボリウム曲線(V-V曲線)は簡便であり,近年滝島等1)のV-V曲線記録器の開発により容易に臨床的に測定可能となり大気汚染の影響の検出等集団検診にも使用されるようになってきた。しかし正常値のバラツキが大きくV-V曲線の正常値についての指標はこれまで確立されてはいない。
今回はV-V曲線の指標を測定する目的で150人の20〜69歳の健常男子を対象にV-V曲線を測定し検討を加えた2)。
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