Japanese
English
装置と方法
カテーテル式電磁血流計による血管インピーダンスの測定
Measurement of Aortic Input Impedance in Children with a Catheter-tip Electromagnetic Velocity Probe
松本 洋
1,2
,
砂川 博史
1
,
浜崎 雄平
1
,
溝口 康弘
1
,
本田 悳
1
Hiroshi Matsumoto
1,2
,
Hiroshi Sunagawa
1
,
Yuhei Hamasaki
1
,
Yasuhiro Mizoguchi
1
,
Sunao Honda
1
1九州大学医学部小児科学教室
2現 福岡市立こども病院循環器科
1Pediatrics, School of Medicine, Kyushu University
pp.283-288
発行日 1982年3月15日
Published Date 1982/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203944
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
従来より"血流を妨げるはたらき"の臨床的表現は,平均動脈圧を分時拍出量で除した血管抵抗として説明されてきた。しかし,これは血流を一定の圧勾配のもとに流れる定常流とみなした直流電気抵抗的扱いであって,動脈系の特性をより詳細に検討するためには,きわめて不十分といえる。すなわち,実際の血流は定常流ではなく拍動流であり,血管もまた弾性をもった管であって,"血流を妨げるはたらき"を考える上では,交流回路インピーダンスに例えられる血管インピーダンスという概念の導入が必要と考えられる。
血管インピーダンスの算出は,実際には血管床の入口で計測された血圧波と血流波から入力インピーダンスを求めるものであるが,生体での拍動血流を直接測定することが大変困難であったため,その必要性がかなり以前から指摘されていながら今日までほとんど臨床応用に至っていなかったのが実情である。
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.