Japanese
English
報告
陰極線オツシロスコープと電磁流速計による血流脈波の記録に就いて
On the records of blood pulse flow wave by the cathode ray oscilloscope and the electromagnetic flowmeter
小坂 肇
1
Hajime Kosaka
1
1山口県立医科大学生理学教室
1Physiological Department of Yamaguchi Medical School
pp.363-365
発行日 1956年8月15日
Published Date 1956/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905904
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吾々の所では電磁的な方法で末梢動脈に於ける血流速度の脈動的変化を圧脈波と共に記録し1)2),haemodynamicsに関する若干の実験を行つて来たが3),交流磁場を用いる(交流法)にせよ又直流磁場と直結アンプを用いる(直流法)にせよブラウン管を用いて記録するのが好都合である場合が多い。この為には所謂moving film式の記録装置を用いれば良いのだが高価な為に吾々には手が出ない。それで手許にある材料で簡単な記録装置を安価に作製して撮影して見た所案外簡便で使用に耐えるように思われた。陰極線オツシロスコープを用いているのは直流法による流速脈波の記録では最近Richards & Williams4)が試みているに過ぎず,又交流法ではKolinの発表5)がある丈なので,其の結果を報告し併せて電磁的方法で得られる波形に就いての議論2)6)に就て若干考察を加えたのがこの報文である。
流速計:直流法では既に報告した方法2)を用いた。交流法も亦前に発表した装置1)を用いたが,流速計の出力をブラウン管の垂直軸に入れ,水平軸に入れた交流と適当に同期せしめ,静止するスクリーン上の交流波形の頂点の動き丈が記録されるようにスクリーンの前に幅約1mmのスリツトを置いて記録した。尚ブラウン管は手許にあるものを用いたので残光が可成り強く,得た像は余り綺麗でないが,之は残光の少いものを用いることによつて取除き得る性質のものである。
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