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最近における心臓ペースメーカー植え込みに関する問題には,ペースメーカーの改良,新技術の開発に伴う電気工学的問題や,ペーシング時における心機能を中心とする生理学的問題などがある。とりわけ,最も基本的な問題である至適心拍数に関しても,いまだ解決されていない。すなわち,個々の症例における至適心拍数は一定ではなく,年齢,基礎疾患,活動量により変化すべきものであり,さらに,同一症例においても,長期経過観察時,ペーシングによる非生理的心収縮の影響,加齢に伴う心機能の変化などより至適心拍数も変化しうるものと考えられる。一般的に,最大心拍出量時の心拍数1),あるいは,最小心房拍数時の心拍数2)を至適心拍数としているのが現状であるが,最大心拍出量下で必ずしも至適循環動態が得られるとは限らず3),長期ペーシングを行なうには,個々の症例の心力学的検討を行ない,至適循環動態の把握が必要である。われわれは,ペーシングレート変換時の心係数,肺動脈拡張終期圧の変化より症例を4群に大別し,至適心拍数設定に関する考察を加えたので報告する。
Measurements of cardiac output and pulmonary enddiastolic pressure were conducted at various pacing rate during the right ventricular pacing for 31 patients with severe brady-arrhythmias. Each datum was sampled 5 minutes after the pacing rate was changed. Then, all subjects were classified into following 4 types.
Type 1 : When pacing rate was increased, con- comitant increase in cardiac index was observed, while pulmonary enddiastolic pressure remained relatively constant.
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