Japanese
English
解説
新しい代用血管
Introduction of newly developed vascular grafts
田辺 達三
1
Tatsuzo Tanabe
1
1北海道大学医学部第2外科
12nd Department of Surgery, Hokkaido University School of Medicine
pp.845-851
発行日 1981年8月15日
Published Date 1981/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203821
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
血管疾患は近年動脈硬化症をはじめとして明らかに増加してきており,閉塞,拡張をきたした荒廃血管に対して血行再建術がさかんに施行されてきている。この血行再建には代用血管が応用されるが,長期間にわたって血行を維持し合併症をきたさない代用血管の開発,選択が重要な課題となる。今日では代用血管の応用も20年以上を経て,より良好な材料も導入され,至適材料の選択,応用方法も確立されつつあるが,今後の研究の必要な分野も残されている1〜6)。
ここでは新しい代用血管を紹介し現在までの成績に基づいて将来を指向したいが,その前にまず生体内への代用血管の取り込み,治癒経過を述べ,現在までの代用血管のもつ問題点をあげ,かかる理解に立って現在さかんに研究されている新しい代用血管を論ずることとした。
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.