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左室の容積測定は心機能評価の基本を成す重要な問題であり,現在,左室造影法が最も信頼される方法として臨床的に使われている。しかしこの方法は観血的手技を必要とし,造影剤注入という非生理的な負荷を要することから,その適用には限界がある。それに対してMモード心エコー法によれば,非観血的に左室容積を推定することが可能であり,すでに広く臨床的に応用されている1〜6)。しかしMモード心エコー法は一方向のビームによる記録であるために左室の均等な収縮を前提としており,asynergyを有する虚血性心疾患とasynergyを有しないその他の心疾患において,リアルタイム超音波心断層法で記録した左室長軸断層像よりarea-length法を用いて左室容積を測定し,左室造影法により求めた値と比較検討した。さらに従来のMモード心エコー法により求めた値との比較により,左室収縮異常を示す虚血性心疾患の左室容積測定におけるリアルタイム超音波心断層法の有用性について検討した。またファントームを使用して本法の分解能の実験的検討を行なった。
Left ventricular volumes and ejection fraction were measured by real-time two dimensional echocardiography, M-mode echocardiography and cineangiography in 71 patients with various car-diac disorders.
The apical long axis view of the left vent-ricle and the left ventriculogram (RAO) were recorded and the area-length method was used to calculate the left ventricular volume.
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