ミニテクニック
超音波断層法による残尿測定
鈴木 信行
1
1医療法人社団鈴木医院泌尿器科
pp.473
発行日 1993年5月15日
Published Date 1993/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900851
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排尿の異常を自覚しても,泌尿器科を受診するには勇気が必要だと患者さんは言います.どうやら「管(くだ)を差し込まれて小便を採られる」というイメージが強くて「痛い検査」をされる不安が尻込みする理由のようです.そこで痛くない残尿測定の方法として経腹的超音波断層法を利用しています.具体的には患者さんが自然に尿意を催したとき,仰臥位になってもらいます.恥骨上正中で探触子を当てて,男性の場合は前立腺の体積を求めます.次に尿流測定装置で排尿してもらった後,再び仰臥位になってもらいます.先と同様にして今度は膀胱の最大横径(W),前後径(D),上下径(H)をcm単位で求め,楕円体体積の公式V=6/π×W×H×D=0.52×W×H×Dで残尿量(ml)を求めます.図では残尿量V=0.52×5.4×4.7×4.5=59.4mlとなります.以上の方法は非侵襲的で外来でも容易に行えます.なお探触子の当て方で多少数値が変わることがあります.JIM
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