Japanese
English
特集 運動負荷と呼吸
慢性閉塞性肺疾患患者の最大運動負荷時における動脈血乳酸測定の意義
Clinical Significance of Blood Lactate Level during Maximum Work in Patients with Chronic Obstructive pulmonary Disease
栗原 直嗣
1
,
藤本 繁夫
1
,
太田 勝康
1
,
寺川 和彦
1
,
山本 益也
1
,
平田 一人
1
,
引石 文夫
1
,
白井 誠一
1
,
遠山 忠秀
1
,
塩田 憲三
1
,
背古 和人
2
Naotsugu Kurihara
1
,
Shigeo Fujirmoto
1
,
Masayasu Ota
1
,
Kazuto Seko
2
1大阪市立大学医学部第1内科
2大阪市立大学病院中央検査部
11st Dept.of Int. Med., Osaka City Univ.
2Dept.of Central Laboratory, Osaka City Univ.
pp.3-13
発行日 1981年1月15日
Published Date 1981/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203696
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血中乳酸の動きは,酸素の供給機構が組織での需要に応じて充分働いているかを知る重要な指標と考えられている。嫌気性代謝の亢進する病的状態としては,心拍出量低下,運動開始にともなう循環系の適応の遅延,末梢血管障害による血中酸素含量の低下,細胞内ミトコンドリアでの代謝異常などが挙げられる1)。
肺疾患患者では肺でのガス交換障害,肺循環障害などのため運動により筋肉での酸素需要量が増した際,この供給機構がどうなっているかを知ることは運動制限因子を知り,その対策をたてる上でも重要となってくる。私達は慢性閉塞性肺疾患(以下COPDと略す)患者を対象に安静時より最大運動負荷時に至るまでの血中乳酸を測定し,これら患者の運動時(特に最大負荷時)の乳酸測定の意義について検討した。
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