特集 これでわかる新生児呼吸管理2024
呼吸管理中のモニタリング
横隔膜電気的活動(electrical activity of diaphragm:Edi)
廣瀬 彬
1
HIROSE Akira
1
1静岡県立こども病院新生児科
pp.785-789
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001597
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横隔膜電気的活動について
横隔膜電気的活動とは,文字どおり横隔膜の電気的興奮を示し,electrical activity of the diaphragm(Edi)として表記される。自発呼吸を行う場合,呼吸中枢から横隔神経に興奮が伝達し,その後横隔膜が収縮し,胸腔内が陰圧になることで吸気が発生する。今までの人工呼吸器では自発呼吸をトリガーするために,呼吸器回路内の圧やフローの変化から自発呼吸を感知していた。しかしながら,従来の方法では超低出生体重児などのごく僅かな自発呼吸を検出することが困難であった。また呼吸中枢から実際に感知するまでタイムラグを認めるなど,人工呼吸管理における同調性の低下やファイティングの原因となっていた。Ediを利用することにより呼吸中枢に近いタイミングで自発呼吸をトリガーすることができるようになり,同調性の改善やファイティングなどを防ぐことが可能となった。
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