呼と循ゼミナール
経気道療法の臨床生理(8)—酸素供給システムの分類
後藤 幸生
1
1名古屋市立大学麻酔科
pp.236
発行日 1980年3月15日
Published Date 1980/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203528
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近年における酸素療法はnon-rebreathing systemを取り入れた方法で行うのが一般化している。現在用いられている酸素投与器具の種類を理論的にもっとも簡単に2つに分類して考えているのはShapiroらであるが,その一つhigh-flow systemとはそのつど必要な吸入量全部を供給できるだけのガス流量を投与できるような器具装置を意味し,もう一つlow-flow systemではそれが不可能で吸入気の—部分は室内空気を吸入することになるものである。別にいわゆる低濃度酸素投与法というのがあって,これはnasal cannulaを用いてのO2—flowのことのように思われがちであるが,重要なのは吸入酸素の占める割合であり。全体のgas flowに対してのO2—flowがどうかということであって装置,患者によりそのときそのときで決定されるべきものである。以下少しく理論的な説明を加えてみたい。
low-flow systemにおいてはまずO2 reservoirのいかんと室内空気での希釈によって影響される。
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