特集 呼吸生理の諸問題
Hypoxic Pulmonary Edema: Pathophysiology and Measurement
John W. Severinghaus
1
,
渡辺 昌平
2,3
1Anesthesia, Univ. of Calif.
2千葉大学医学部肺癌研
3千葉大学医学部内科
pp.35-37
発行日 1980年1月15日
Published Date 1980/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404203498
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I.Hypoxic肺水腫の病態生理
ハイポキシアによっておこる肺水腫としては高地に発生した肺水腫が,最初に記載された。しかし,臨床的にはヘロインの使いすぎ,asphyxia,脳外傷など,その他,高心拍出量およびアノキシアが合併する病態のすべての場合に発生すると考えられている。
Severinghaus教授は水分が脈管外に漏出する場所が果してどこであるかについて話をすすめた。氏の立場は一般にいわれているように毛細管壁を経て血管内水分が漏れるというより,Hypoxiaによる肺高血圧にもとづいて,肺動脈壁を経ておこるということを結論するため,多くの例証を順次のべた。それらについて,かいつまんでのべよう。
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